「自分の雑貨ショップを開きたい!」という夢が、あなたの努力と強い意志とがんばりで見事に実現できたならば、次はあなたの素敵な雑貨ショップを「 ビジネスとして成功させたい!
」という新たな夢に向かってがんばらなければなりません。
せっかくオープンできたあなたの雑貨ワールドが、いとも簡単にダメになるようではとても悲しいですよね? お店を継続してゆくことができれば、お客さんや取引先の信頼度も増し、あなたの財産となる雑貨ビジネスのノウハウも蓄積されてゆきます。
順調に利益が上がっていけば、資金面や金融機関の信頼度もアップして、2店、3店と支店を出してビジネス規模を拡大したり、まったく違った分野に新たに挑戦したりすることも可能になってきます。
はじめは小さな、小さな雑貨店が10年後にはFC(フランチャイズ)の本部として、何十店舗も加盟店をもつような立派な上場企業になっているかもしれません。
それでは次なる《 小金持ち 》を目標に、まずはあなたの大切な雑貨ショップの安定経営をめざしてキチンとした販売計画を作成してみましょう。
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あなたのショップは基本的に
1ヶ月の売上ー(1ヶ月の仕入代金+1ヶ月の必要経費)=1ヶ月の利益
という、とても単純な収支で運営されていきます。 厳密には在庫金額や利益率なども関係してきますが、ここでは計算に加えません。
あなたの雑貨ショップはまだオープンしたばかりなので、一般的な小売店が販売目標の基準とする《 前年度の売り上げ実績のデーター 》がありませんから、まずはお店を継続してゆくための最低売り上げ額を当面の目標値として設定してみましょう。
◇ 毎月の必要経費がいくらになるのか?
必要経費とは [ 家賃、電気代、電話代、水道代、そうじ道具、、文具などの消耗品… ] など、雑貨ショップを営業していくうえで発生する出費を指します。
金融機関などからの借入金があれば毎月の利息(金利)、従業員を雇えば給与(人件費)もこの中に含まれてきます。 そこで、あなたの雑貨ショップでは、この必要経費が「毎月どれくらいかかるのか?」計算してみて下さい。
といっても、お店がオープンしたばかりでは家賃は賃貸契約時に決まっていますが、その他の電気、水道、電話、雑費… などは、まだいくらになるのかわかりません。
そこでここでは、小さな雑貨ショップなので家賃が坪2万円で5坪の10万円、電話・光熱費が3万円、その他もろもろの雑費が2万円と仮定して計算してみます。
無駄使いしなければ、およそそんな額だと思われます。
家賃10万円+電話・光熱費3万円+雑費2万円=合計15万円
と設定してみます。
従業員を雇わないで、必要な時だけ家族や知人の力を借りてあなた一人でお店を営業して行くケースでは、毎月15万円以上の利益をあげれば大丈夫ということになります。
◇ お店の利益率がどれくらいになるのか? 利益率とは、利益(売り上げー仕入れ代金)を売り上げ金額で割った%を指します。 たとえば、
▼ お店の売上総額が3000万円
▼ 1年間の仕入総額が1600万円
だと仮定した場合
・粗利益 3000万円ー1600万円=1400万円
・利益率 1400万円÷3000万円=46.6%
というようになりますが、しかしこの利益率を算出するための実績データーもオープンしたばかりのあなたのショップにはありません…
それでは販売計画を立てるための目標売り上げ額が決まりません。
そこで、あなたの雑貨ショップで販売する商品の利益(掛け率)と全体の商品構成に占める占有率をもとに少し強引ではありますが、利益率を決めてしまいましょう。
ここでは仮計算するために40%に設定してみます。(アジアン雑貨や服飾雑貨だと45%前後になります)さきほどの計算式で毎月のショップの必要経費が15万円だったので
15万円÷40%(利益率)=375000円
この375000円 があなたのショップの1ヶ月の《 最低売り上げ目標金額 》となります。 それではここまでのポイントをまとめておきますと
という計算式になります。
さきほどの計算では1ヶ月の最低売り上げ目標額が375000円になりましたが、これはかなり低い売り上げ額です。 なぜならば、この必要経費には《 あなたの給与分 》がまだ含まれていないからです。
そこで今度は、毎月の必要経費とは別に《 あなたの給与分 》も加えた総額を計算してみましょう。 「最低でもこれくらいの金額をもらわなければやってゆけない」と思う金額(給与分)をプラスしてみましょう。
「10万円で充分」という方もいれば「30万円は必要」という方もいて、さまざまだと思いますが、まだオープンしたばかりなのであまり強欲な金額ではなく、最初は謙虚に何とか普通に食べて生きてゆけるくらいの金額にしておきましょう。
大切なのは雑貨ショップを持った時点から、あなたはもう他から給与をもらう立場ではなく、オーナーというポジションに変わったということです。
会社に雇われている時には、いくらあなたががんばって利益をかせいだとしても、せいぜいボーナスに反映されるくらいで儲けのほとんどは会社が奪ってゆきますが、あなたがオーナーならば、がんばって儲ければ、儲けるだけあなた自身のお金になっていきます。
オープン当初は売り上げが思うようにあがらなく、給与が5万円ほどしか取れなかったとしても、半年後、1年後には50万、100万円になっている可能性も充分にあります。
だからこそ自分の雑貨ショップを持つのは楽しいし、一生懸命がんばることもできるんです。
それではとりあえず、あなたの給与分を10万円と設定してシュミレーションしてみましょう。
15万円(必要経費)+10万円(給与)=25万円(出費合計)
25万円÷40%(利益率)=625000円
この625000円が、あなたの給与分10万円をプラスした毎月の売り上げ目標額となり、先ほどの375000円から250000円アップ!しました。
625000円よりも毎月の売り上げが増えていけば、その上乗せ分の利益もとうぜん、あなたの給与分となります。
これであなたの雑貨ショップを継続していくために毎月必要な売り上げ目標額が決まりましたので、次はこれを営業日数(週休1日)で割って、毎日の日額目標も決めておきましょう。
625000円÷27(営業日数)=23148円
毎日、約24000円の売り上げがあれば、日額目標額を達成できる計算になります。 必要経費15万円、給与分10万円のシュミレーションの結果、
・1日の売上目標金額 24000円
・1ヶ月の売上目標金額 625000円
となりました。
このシュミレーションのようにオープン後にしっかりとした販売計画をたてて、目標金額を認識しておくことは、ショップ・オーナーとして当然おこなわなければなりません。
しかし、このシュミレーションでの必要経費、利益率はあくまでオープン後の予想値であって、正確な数値ではありません。
あなたの雑貨店が1年間営業した時点で、初めて販売実績に基づいたデーターが収集でき、次年度からはその数字をベースとした年間を通した細かい販売計画を立てることができます。
一般的な小売店は1年単位で収支を考えます。
毎年2/15〜3/15におこなわれる「確定申告」では前年の1月〜12月の収支結果を税務署に提出し、利益額に応じて課税されるようになります。
このように小売店は1年間という単位で営業することになりますから、キチンとした販売計画をたてるならば、年間を通した月別の目標計画を設定しなければなりません。
あなたの雑貨ショップで取り扱う雑貨商品の種類にもよりますが、通常はどんな商売にも1年間の間に売れる月、売れない月の波があります。
むかし、衣料品店などは「にっぱち」と言って、2月、8月が年間でもっとも売れない月だといわれていました。 客単価も夏のTシャツ1枚と冬のコート1着とでは価格がまったく違ってきますから、月間の売上額も大きく変動します。
当然年間の目標額を設定したら、12ヶ月で均等割りするのではなく、それぞれの月別の実績データーに基づいてバランスのとれた予算配分にして1年間をトータルで考えなければなりません。
あなたのショップもオープン直後はさきほどのシュミレーションのように、毎月の必要経費から算出した目標額に向かってがんばっていけば良いのですが、前年実績が出た翌年度からは、月別の目標額を設定していきましょう。
日々の売り上げ、毎日の仕入額、目標達成率などの数字をキチンと把握することができるか?できないか?でビジネスは左右されます。
あなたが雑貨ショップをオープンさせて継続拡大していくためには、数字(データー)の分析・把握による販売戦略がとても重要なります。
その点を踏まえた上で、経営者としてがんばりましょう。
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