あなたの雑貨店をできるだけ早く軌道に乗せ、安定経営にするためには、オープン当日からお客様のデーターを収集して、その分析結果に基づいた効果的な対応策を順次打ってゆかなければなりません。
大手の雑貨チェーン店や近隣のライバル店に負けないように、データー収集のために《 日別販売表 》と《 日別同行表 》を作成し、細かい商品別売上動向と顧客管理には、常に力を入れていくことをおすすめします
◇ 販売データーを管理する
基本項目は [ 品名 / 価格 / 税込み価格 / クレジット・カード / 仕入先 / 利益 ] の6項目で、その他にもあなたの考えで項目数を増やされても構いません。
これにより [ その日の購入客数 / 一人あたりの購入点数 / 客単価 / 一日の利益 ] 等が具体的な数字となって把握できるようになります。
次に、営業開始から30分ごとに区切って、閉店までの入店客数を 正 の字で書き込んで行きましょう。 これにより、時間帯別の入店客数とお買い上げ数がわかります。
この2つの表を比較することによって《 一日をトータルした買い上げ率 》と《 時間帯別の買い上げ率 》も把握できます。 買い上げ率とは入店客数に対して何人の人が商品を購入されたかの割合です。
このデーターを1ヶ月、3ヶ月… と積み上げてゆくことによって、あなたの雑貨店の改善点が見えてきます。
たくさんの商品を陳列しているのに販売個数、金額が少ない雑貨アイテムは、回転率が悪いということなので、在庫量を減らすか、状況によっては切ってしまい、他のアイテムを新しく導入するか、または回転率の高いアイテムの在庫量をもっと増やしてみる。
入店数は多いのに買い上げ率が低い場合は、店内の商品構成と価格構成を見直す。
買い上げ点数が低い場合は、セット販売できる商品や衝動買いしやすいお手頃品の導入、陳列場所の移動をしてみる。 ← 商品配置の見直し
午前より夕方以降の入店客数や売り上げが高い場合は営業時間を夜型にシフトしてみる。
など… さまざまな対処法があり、書き出しているとキリがないのでこの辺にしときます。
このように、毎日のデーターをキチン収集管理しておくことによって、それらをもとに
「どこをどう改善するべきか?」という 問 題 点
「ここをこうすれば効率良く売上が上がる」という 改 善 点
などが数字上から明らかになり、あなたの雑貨店をより良い方向へと導くための適切な対応が可能となります。
その他にも、接客サービスや店内の整理整頓などのデーターにあらわれない部分もありますが、それらはあなたの心がけ次第で改善できます。
商売素人の方が雑貨店を始めてうまくゆかないで、1年くらいで閉店してしまうパターンでは《 データーの収集と分析対応 》が全くできていないケースが多く見受けられます。
自分の夢だった雑貨店を作れたことに満足してしまって、オープン後の商品動向や売上動向に対して、何も効果的な対応をほどこさず、ただ手をこまねいてお客さんがやって来てくれるのを待っているだけではビジネスとはいえません。
そのような人に限って「出店場所が悪かった…」「客質が悪い…」などとグチばかりをいって、売れない原因を全部他に責任転換しているケースが多くあります。
お店を開いて商品をならべておけば、次から次へとお客さんが来店して勝手に買って帰ってくれるハズがありません。 あなたはショップをオープンすることによって、まだビジネスのスタート点に立ったばかりなのです。
いくら自分のお気に入りの雑貨商品で店内をいっぱいにできても、趣味の博物館を作ったのではなく、現実問題として商品がコンスタントに売れなければなりません。
売り上げがあがらなければ、気分的にもめいって、お店に対する情熱も冷め、がんばる元気も次第になくなってゆきます。
あなたの日々の努力によって、ショップのイメージや商品に共感してくれる、お店のファン(顧客)が少しずつでも確実に増えてゆきます。 ファンの輪がどんどん広がっていけば、小さな雑貨店の経営もどんどんよくなっていきます。
《 データーの収集と分析対応 》と《 顧客管理とアフターフォロー 》 は、ショップの経営を裏側から支える2大柱です。( ※ 表側は《 商品構成
》と《 店舗イメージ 》です )
いくら素敵な商品をそろえていても、適切な販売戦略と効果的なショップ運営が欠けていては、宝のもちぐされにもなりかねません。
データーに裏づけされた仕入れをすれば、1日に1個しか売れなかった商品が5個売れるようになるかもしれません。 ← そのためのデーターの収集です!
売れ筋商品と死に筋商品がいち早くわかれば、適切な対応で商品の回転率もあがり不良在庫も減ります。
できるだけ早くお店を安定軌道に乗せ成長してゆくためにも、日々のデーターを細かく集め、週単位、月単位で集計し、常にその分析結果を経営にフィード・バックすることを心がけて下さい。
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